人生の最期、どこで過ごす?

人生の最期を迎える場所について、みなさんの希望はありますか?いずれやってくる看取りの時期、家族だけでなく、自分自身についても考えておく必要があります。ここでは、人生の最期を迎える場所や、選ぶにあたって知っておきたい情報についてご紹介します。

あなたの人生の最期を迎える場所は?

自分の人生の最期について、考えたことはありますか?何となく想像したことのある人も入れば、きちんと様々なケースを想定して大切な人に意志を伝えている人もいるでしょう。また、まだ自分の最期について想像できないからと、あまり真剣に考えたことのない人も多いかもしれませんね。

それでは、老後についてはどうでしょうか。還暦を迎える頃はまだ元気で、第二の人生の楽しみを謳歌しようと楽しみにしている人も多いでしょう。やがて歳を重ね、介護が必要になったとき、病気で治療が必要になった時にはどうでしょうか。自分がどう歳をとっていき、どう過ごしていきたいか考えることは、何歳からでも遅くはありません。

想像してみましょう。一人暮らしだったら…。家族がたくさんいたら…。介護が必要だったら…。認知症になっていたら…。病気の治療が必要だったら…。

答えは一つですか?それとも、複数ですか?なかなか、決められないというのが本音でしょう。しかし、いつかはやってくる人生の最期について、できれば自分の希望通りになれば良いですよね。

今、出した答えは、今後変わる可能性が十分にあります。それで良いんです。考え方や経験、自分を取り巻く環境によって、選択肢が変わったり、理想は変わるのは当たり前のことなんです。

それでも、今自分で自分自身の最期をどこでどう過ごすのか、決めておくメリットはあります。なぜなら、人はいつ病気になるか、事故などで急に生活が変わるかは分からないからです。あなたの周囲の人たちは、もしあなたが意志疎通が難しくなった時、あなたのかわりになってこれらの決断をしなければなりません。それは、とても大変なことです。あなたの意志や考え方が分かっていると、心の負担が少し軽くなるでしょう。

みんなはどこで最期を迎えてる?

日本では、1950年頃には自宅で最期を迎え亡くなる割合がとても多く、約8割にものぼりました。それからは、徐々に病院で最期を迎える人の割合が増えていき、現在は圧倒的に病院で亡くなる人が多くなっています。これは、世界中で考えてみても顕著で、日本の場合は病院で亡くなる人が多いんです。

ただ、この状況も近年徐々に変わってきています。病院で亡くなる人の割合がわずかに減少傾向にあり、その代わりに老人ホームや介護老人保健施設といった、介護施設で亡くなる人の割合が増えてきているんです。

なぜ、このような現象が起こってきているのか、いくつか考えられることがあります。まず、高齢者の割合が増え、老化による看取りは介護施設の役割の一部になりつつあることです。そして、ほとんどの場合、病院は治療がある状態でしか入院することができません。昔は、転院先のない高齢者たちはそのまま病院で入院を継続する現状も少なくありませんでした。これを、社会的入院と呼びますが、やがて医療と介護の役割の明確化がすすみ、社会的入院をなくすために、介護サービスの充実や介護施設での受け入れの推進が図られました。

そして、昔のように核家族化がすすみ、高齢者夫婦のみの世帯や一人暮らし家庭の増加によって、自宅で最期を迎えることが困難な人が増えたことも影響しています。

どこで最期を迎えたい?

自宅の天井を見ながら最期を迎えたいと考えている人は多いです。また、ギリギリまで自宅で療養しながら、状態が急変した時には病院に行きたいと考えている人も多いです。もちろん、いち早く病院へ入院したいと考える人もいます。

しかし、自宅で最期を迎えたいと考えている人は、必ずしもそれが実現するわけではないと心で思っているケースが多いです。なぜなら、心配事がたくさんあるからです。

例えば、家族への負担をかけたくない、状態が急変した時にきちんと病院へ行かせてもらえるか分からない、往診してくれる医師がいないかもしれない、経済的にどれくらい負担がかかるか分からない、家の環境が看取りに適していない、などです。

看取りをしてくれる介護施設って?

延命治療などはせず、できるだけ自然死に近い状態で最期を迎えたい場合、高齢者なら介護施設を利用することもできます。介護施設は病院ではありませんが、家庭の代わりに看取り時期のお世話をしてくれるんです。施設の種類により異なりますが、常勤で医師が配置されている施設や、嘱託医が勤務する施設、協力医療機関の医師が往診してくれる施設など、介護施設は何らかの形で医師と連携がとれる形になっていますので、看取りの状態になった時には必要なケアを医師の指示で受けることも可能です。

高齢者が入所できる施設は、実はたくさんの種類があり、役割もそれぞれ異なります。職員体制も施設の種類ごとに異なるため、すべての施設で看取りが可能なわけではありません。もし、施設での看取りを希望する場合は、入所前にきちんと確認しておく必要があります。

自宅で最期を迎えたい!

自宅で最期を迎えるのって、本当に可能なの?と疑問に思う人もいるでしょう。治療の必要性によっては、病院に入院すべき場合もありますが、自宅で最期を迎える人もたくさんいます。

しかし、家族だけで最期を支えるのはとても大変です。介護保険のサービスを使って、ベッドをレンタルしたり、時にはヘルパーさんに介護してもらったり、訪問看護を利用して定期的な健康管理をしてもらう必要がありますね。また、往診してくれる医師の存在はとても重要です。訪問看護を利用するにも医師の指示が必要ですから、往診してくれる病院の医師を紹介してもらって、薬の処方や自宅でできる治療、アドバイスを受けます。定期的に往診を受けながら、息をひきとったときには、死亡診断書を書いてもらいます。

自宅で最期を迎える際には、できるだけ家族の負担を減らし、自分にとっても安心できる環境を整えることが大切です。そのために、医療や介護との連携は欠かせません。それぞれ相談できるプロはいますので、決して独りよがりにならずに、協力してもらいながら行うことが大切です。

今のうちに話し合っておくべきこと

人生の最期をどう迎えるか、元気なうちに家族で話あっておくことはとても大切です。終活という言葉がはやり、中年以降の世代は意識していることかもしれませんが、もっと若い世代の人だって、もちろん有意義なことですね。

自分の意志を家族に伝える場合、いくつかの状況に分けて話し合うと良いでしょう。まず、歳をとって老化によってだんだんと動けなくなり、食事などが喉を通らなくなっていった場合。そして、介護が必要になった場合や認知症になった場合。事故や病気で脳死判定を受けた場合です。特に、自分の意志が自分で伝えられなくなった場合には、あらかじめどう考えているのかを伝えておく必要があります。

歳をとっても、自分の意志が自分で伝えられる状態のうちは、何度意向が変わっても、その都度家族と話し合えば良いですから、今の決定がすべてではありません。

しかし、何も話し合わないうちにあなたが倒れてしまった場合、家族が治療方針や看取りの場を決めなくてはならなくなり、「これで本当に良かったんだろうか?」とどんな選択をしたとしても悩みます。そういった負担を軽くするためにも、身近な人と一緒になって、人生の最期をどこでどう過ごしたいか、話し合ってみませんか?

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